無駄吠え・咬みつく

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**無駄吠え**
犬の「ムダ吠え」に多くの飼い主が悩まされていますが、犬にとってはムダではなく、
吠えるのには必ず何らかの理由があるのです。


犬の吠え声には、警告や警戒、挨拶、遊び、防衛、要求、不安などのいろいろな気持ちが表れています。
また、猟犬など犬種の特性や性格的に吠えやすい犬もいます。


 とはいえ、大きな声で過剰に吠えたりしては、飼い主を悩ませるだけでなく、
ご近所トラブルにもなりかねないので、なんらかの対策を講じる必要があります。
◆吠える理由を探る
 犬が吠えているときに、飼い主が大きな声で叱っても効果はありません。
犬は逆に応援されていると勘違いして、ますます張り切って吠えてしまいます。
 ムダ吠えの対策は、吠えている理由が何かをしっかりと探り、原因にあった方法でやめさせることが重要です。


1 警戒(縄張り防衛)による吠え
 犬たちは自分の縄張りを守ろうという意識を強くもっています。また場合によっては、狩猟衝動も影響しているののかもしれません。通行人にせよ、自転車にせよ、犬の吠え声に関係なく通り過ぎるのですが、犬によっては「オレが吠えたので悪い奴が逃げた」という「肯定的強化」ポイント7◆*子犬のしつけになってしまうのです。


2 留守中のムダ吠え
 「ムダ吠え」の多い種類として、テリア、ビーグルが挙がります。「獲物を追跡し、吠えて狩猟者に知らせる」を目的としてつくられた犬種なので吠える特性が強化されているのです。


3 要求吠え
 犬が意識して、あるいはたまたま吠えて、飼い主が要求を叶えてやると、何かを要求する時吠えるようになります。前項1、2で吠える傾向が強いと認められた犬種は、要求吠えをしやすいかもしれませんが、それ以上に大きな問題は飼い主のしつけ方です。

ドアに飛びついて吠える犬

引き綱の前で吠える犬


4 吠えるのを止めさせるにはどうすればよいか吠えない犬種を選ぶ
 まず、庭の前を路地が走っているとか、留守がちで将来、愛犬のムダ吠えが問題になりそうであるなら、吠えない犬種を選び、しかも血統、母犬の態度を確認してください。吠える犬種、血統、母犬と3拍子揃って、「吠え犬」だったとするならあなたの努力で直せる範囲は相当少ない、と覚悟すべきでしょう。


社会化を十分に行なう この問題は3つの要求吠えには当てはまりませんが、警戒、ムダ吠えには関係があります。
要は子犬のうちから家庭で聞こえる音や、音の原因となっている物(者)に徹底的に慣らす事です。


 このような事を家に来て2、3日した頃から繰り返せば、犬にとってこれらの音が特別なものではなくなり、
不安が取り除かれるので効果があります。

飼い主に抱かれて来訪者を見る子犬

  新聞配達夫になでてもらう子犬 ・ 庭でバイクの音を聞く子犬

外にいる飼い主が鳴らす呼び鈴を
なかで夫人と一緒に聞く子犬
  鳴る電話を飼い主と一緒に聞く子犬

飼い主のリーダーの地位をゆるぎないものとする 犬を飼う際、いちばん重要な事は、家庭内での犬の階級がいちばん下である事をよく分からせる事です。これを犬が理解すれば、すべての権限を飼い主に預け、犬は満足して暮らせるものです。 
留守中、無駄吠えをする犬
この犬には、
「自分がエライはずなのに、
家人から置き去りを食った」

、というストレスがあります。
飼い主の制止に従わず、従来の通行人に吠える犬
もし、飼い主がリーダーとして尊敬されていれば、
飼い主の制止に犬は従うでしょう。犬自身がリーダー
であると思っていれば、縄張りを守る責任感から、
家人の制止には従いません。


**咬みつく**
◆初期段階でしっかりと対策を
「うなる・咬みつく」などの攻撃行動も犬にとっては本能的な行動です。
しかし、人やほかの犬に危害を与える危険性が高いので、人間社会で一緒に暮らしていくためには、見逃すことのできない深刻な問題です。 犬が咬みつく理由には次のような理由があります。


【攻撃行動の種類と原因】
1 支配性による攻撃
 自然状態にあって、リーダーの権威を侵す狼をリーダー狼は強く罰します。この性質が家犬にも十分残っている事に注意しましょう。
 分かりにくい、こんな例もあります。
この犬は、
「なでる時間と方法はオレがきめるのだ」
という事をリーダーとして、
部下である飼い主に教えているのです。
なでている飼い主の
手を咬む犬
気持ちよくなでられる犬


2 縄張りによる攻撃
 狼は群れごとに縄張りを持ち、その中で狩猟をして生活しています。その縄張りに進入する別の狼は生存競争の敵となるので、群れ全体が協力して追い出します。また、狼は獲物(季節的に移動する草食獣)を追って移動するので、縄張りは必ずしも固定していません。その意味では、常時定住している家犬のほうがこの意識が高いともいえるのです。

玄関で来訪者に歯を剥いで飛びかかる犬と
庭で他の犬を追いかける犬


3 恐怖による攻撃
犬自身が攻撃された、と受け止め、しかも逃げる事ができない場合は身を守るため、捨て身に攻撃にうつります。

                              →
棒で叩かれた事のある犬は、棒を持った人を咬もうとする
 獣医師が咬まれる原因は犬の恐怖心によるものです。
例外はあるにせよ、恐怖による咬みつきの場合、
唸り声などによる威嚇行為が伴わず、
まるで発作的に咬む事に注意してください。


4 狩猟衝動による攻撃
 正しい社会化が行なわれた犬は、
人間の幼児も自分と同属と思いますから
このような現象は普通、起きません。
しかし、犬によっては幼児を獲物とみなし、攻撃する場合があります。
注意しましょう。


5 先天的異常による攻撃
  このように、何ら正当化される理由がなく、突然、咬む犬が稀に存在します。これば遺伝性疾患ですから直す方法はありません。
この傾向をもった犬を繁殖に用いてはならないのは当然です。
飼い主の隣で横になっている犬が
突然飼い主を咬む
郵便夫人の足に咬みつく犬

【考え方1】恐怖による攻撃
一度いじめられると、次はいじめられる前に咬もうとする。
郵便配達の人に蹴られる子犬

【考え方2】縄張りによる攻撃
「縄張りを荒らす不届きな奴」
このように、攻撃(咬む)といってもいろいろな理由があります。
まず原因がどこにあるのかを考えて、必要な対策を立てるべきです。
「咬まれたら」=「殴り返す」という単純な解決は、少なくとも我々文明人が取るべき態度であはりません。

治療方法
対処1 支配性から来る攻撃
 犬をリーダーの座から降ろさない限りこの問題の解決はありません。◆ポイント12◆*子犬のしつけの権勢症候群の治療を家族全員が協力して行ないましょう。


対処2 縄張り意識から来る攻撃
 いちばん重要な事は幼いときの社会化です。
◆ポイント1参照*子犬のしつけ◆「すべての人間や動物はよい仲間なのだ」と犬が信じていれば、喜びから騒ぐ事はあっても攻撃する事はありません。
 飼い主がリーダーとして尊敬されていれば、犬はリーダーにすべてを預けますから、
攻撃性は減少します。


対処3恐怖による攻撃
 一度経験した恐怖を完全にぬぐい去る事は非常に困難ですが、時間がたつと徐々にその思い出しは薄れてきます。犬を脅かすような行動は一切慎み、褒美を中心とした訓練を日課とすれば、著しい改善がみられます。
 なお、飼い主がリーダーを発揮できれば、犬は飼い主により、医院などで恐怖を克服する事も可能です。


対処4狩猟衝動による攻撃

 まず、適当な方法で日頃から狩猟を十分発散させてやりましょう。
犬に対してリーダーシップをもっている飼い主は、犬の行為を強く叱るべきです。
リーダーシップに自信のない飼い主は権勢症候群の治療も行いましょう。
ボール遊びなどで犬の
ストレスを発散させましょう。
いけない事をしたときは
その場で叱ります。


対処5先天的異常による攻撃
 残念ながら、しつけの領域というよりは、精神医学の問題です。
信頼できる獣医師からの投薬をしてもらう以外ないでしょう。



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